マザック旋盤の初級プログラムを解説③(旋削ドリル、旋削タップ)

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旋削ドリルと旋削タップについて

 

旋削ドリルと旋削タップは、素材中心に穴あけを行います。
つまりは、旋削中心の穴加工とタップ加工です。

ドリル、タップが回転してワークは停止して加工します。

ドリルは、内径の荒加工をする事が多く、タップは、旋削工具が入り込めない小さな径(M12以下)の加工をする時に使います。

それ以上大きいタップは、旋削により作成した方が、工具費が安く済みます。

簡単な内容なので、すぐ理解出来ると思います。

旋削ドリル、旋削タップを解説後、ドリルとタップを合わせた練習問題をやってみましょう。

旋削ドリル

UNo

UNoで旋削ドリルを選択し穴径が決まります。

SNo

SNoで、工具、呼び、呼び(識別コード)、優先No、パターンが表示され、自動決定されます。

パターンだけ、色々あるので解説します。

#0

止穴

ドリル

#1

止穴

深穴

#2

止穴

高速深穴

#3

止穴

リーマ

#4

止穴

超深穴

>>>

>>>ボタンを押すとメニューが以下になります。

#0

貫通

ドリル

#1

貫通

深穴

#2

貫通

高速深穴

#3

貫通

リーマ

#4

貫通

超深穴

>>>

「止まり」と「貫通」の違いは、止まりはドリル先端の深さまで、貫通はドリルの肩まで入ります。

例えばφ10ドリルでプログラムで深さ20を入力した場合、

  • 止まりは、刃先先端20㎜まで
  • 貫通は、刃先先端が約25㎜まで
    (φ10の肩までが10X0.3=3 20+3=23でドリル肩まで23㎜。さらに少し1~3ミリ深く入ります。)

#0~#4ドリルの内容は以下

  • #0ドリル:切削送りで加工終了点まで行き、戻りも切削送り。
  • #1深穴:一般的な穴サイクル。1回の切込み量を決めてステップして早送りでR点まで戻る。
  • #2高速深穴:#1と同じで、違いは、R点まで戻らず、各切込み終了後、引き戻し量分戻る。
  • #3リーマ:#0と同じ。
  • #4超深穴:ステップ加工だが、エラーが出るので使っていません。

FIG

FIG 形状シーケンスデータ

FIG 始点-Z 終点-Z
1
  • 始点-Zは、素材端面。端面に取り代が付いている時、例えば3㎜の肉がある時「-3」となります。
  • 終点-Zは加工終了点で、止まりと貫通によって機械が深さを決定します。

旋削タップ

UNo

UNo ユニット 加工部 呼径 ピッチ
* 旋削タップ

① 呼径

メートル

ネジ(M)

ユニファイ

ネジ(UN)

管用

ネジ(PT)

管用

(PF)

管用

(PS)

特殊

ネジ

一般的にはメートル並目ネジを使うのが普通。

たまに管用タップを使います。その中で使う事が多いのはPTネジです。

管用タップPT「3/8」なら

管用ネジ(PT)E(1/8)ENGHTH設定キー

E(1/8)ENGHTH:分母が決定されるので分子の数値を入力すればいいです。

② ピッチ

ピッチ入力は、ネジのピッチを入力します。

  • 並目ネジM10なら「1.5」になりますね。自動展開で勝手に数値が入力されてます。
  • 細目ネジM10X1なら「1」ですね。自動展開後に、数値を確認しましょう。

SNo

工具シーケンスデータは、使う工具、加工条件を設定します。

この時、Mコードがあるので、切削液を出す時は「M8」。
タップ油を使う時は、「M0」、「M9」 を入れときます。

左ネジの時は「M4」になります。

FIG

FIG 始点-Z 始点-Z
1
  • ①は加工開始点
  • ②は加工終了点でなく、完全ネジ部を指します。つまり、刃先先端が少し行き過ぎます。

例題

以下の丸棒にM10深さ16の加工を加工します。M10は並目ネジです。

素材寸法 φ100長さ100

まずφ8.7ドリルを加工します。上の図で赤い部分

UNo 素材 外径 内径 素材長さ 素材端面 回転数
100 0 100 0 2000
UNo ユニット 加工部 穴径
1旋削ドリル 8.7
SNo 工具 呼び No パターン 切込1 切込2/回 切込3 周速 送り
1 旋削ドリル 8.7A 1 8.7 3 3 20 0.1 8
FIG 始点-Z 終点-Z
1 0 22

次にタップ加工をします。

UNo ユニット 加工部 呼径 ピッチ
2旋削タップ M10 1.5
SNo 工具 呼び No パターン 切込1 残し代 周速 送り
1旋削タップ M10A 5 1.5 8
FIG 始点-Z 終点-Z
1 0 16

タップはポイントタップ、スパイラルかで有効深さが変わりますので注意。使用するタップの有効深さを確認しときましょう。

面取りは旋削で内径で45°で作成するか、面取り工具を登録して、加工するかになります。

マシニングでしたら1つのユニットで作成出来ますが、旋盤では、2つになります。

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